EN blog

EN HOUSEの快適性能:HEAT20 G2 断熱+α

高気密高断熱+パッシブデザイン

プラスディー設計室が考える、EN HOUSEにおける断熱性能とコストの最高のバランスとは。

EN HOUSEの基本的な断熱性能は UA値:0.43W/㎡・Kであり、HEAT20 G2グレード (UA値:0.46W/㎡・K以下であること)をクリアしております。ZEH基準よりも遥かに高い基準をクリアしています。

プラスディー設計室が鹿児島県鹿屋市という地における住宅建築の経験を踏まえて、「鹿児島に相応しい環境性能とは」「将来にわたり家族の健康と資産を高く保つには」「平屋の規格型住宅において一番コストパフォーマンスの高い断熱の在り方とは」を追求した結果、当社が考える最高のバランスを実現しています。

セルロースファイバー断熱

まず、断熱材はメインの壁天井にアップルゲート社のセルロース断熱を採用しています。天井にはなんと300mmも吹き込みます
なぜ、セルロース断熱を採用したかというと、断熱性能はもちろんですが、まずは防火性能、遮音性能、吸放出性能、蓄熱性能、環境負荷など様々な点で優れていることです。防火性能については1時間耐火構造の規定に適合し、火災保険が安くなる T構造の認定を受けれます。※アップルゲート社指定の代理店による、あいおいニッセイ同和損保『 タフTOUGH 住まいの保険 Jプラン 』限定対応となります。→詳しくはこちら
もうひとつ、セルロース断熱の利点として伝導・対流・輻射によって熱が移動するのを効率よく阻止する性能に優れており、さらに容積比熱が高く蓄熱性が高いという特徴があります。このことは熱伝導率(熱抵抗値)の数値だけでは現れない性能であり、同じUA値の住宅よりも実際には優れた温熱環境を実現できるのです。

実は当社の設計ではコストと性能のバランスからグラスウールを採用することが多いのですが、今回のように HEAT20 G2グレードのような超高断熱で天井に300mmを施工するとなると、大工さんがグラスウールで施工要領通りに施工することが難しくなってくるため、専門職である職人さんが施工するセルロース断熱の方が間違いのない施工が出来るのです。セルロース断熱の利点については、また改めて詳しくご説明したいと思います。

グラスウールボード床断熱

床の断熱に関しては、 グラスウールボード(GWHG24-36)厚さ105を採用しています。 グラスウールボードは多くの住宅で採用されている押出法ポリスチレンフォームに比べて、防火性能が高い、収縮性があり隙間なく施工できる、シロアリ被害に強い、など優位性が高いことが採用の理由です。当社で考えるなかで一番コストパフォーマンスの高い床断熱材です。
では、なぜ基礎断熱を採用しなかったのか?これは実は最後まで悩んだのですが、やはりシロアリが多い地域なので床断熱の方がシロアリ被害に合う確率が低いということと、床断熱の方が冷暖房が立ち上がりが早いというメリットがあるからです。基礎断熱におけるメリットとして、蓄熱が出来るという点があるのですが、蓄熱性のあるセルロースファイバーを採用することでそのメリットを代替しております。
以上のような理由で、EN HOUSEにおいては基礎断熱よりも床断熱の方が優位点が多いと判断しました。なお、基礎断熱にする場合は、床下冷暖房による全館空調にすることをお勧めしています。

高性能ハイブリッド窓+アルゴンガス入りLow-E複層ガラス

次は開口部(サッシ)について。EN HOUSEでは、高性能ハイブリッド窓+アルゴンガス入りLow-E複層ガラスを採用しています。 高性能ハイブリッド窓はデザイン性の高いリクシルのサーモスLを採用しました。高性能ハイブリッド窓とはアルミの良さと樹脂の良さを融合したサッシです。ガラスについては、複合ガラスよりも性能の高いLow-E複層ガラスの中でもさらに断熱性能の高いアルゴンガス入りとしています。

開口部の仕様についても、様々な側面から検討し、この組み合わせが最高のバランスが取れていると判断しました。

HEAT20 G3への対応

なお、オプションで今の日本における最高ランク「HEAT20 G3」(UA値0.26W/㎡・K)グレードとすることも可能です。その場合、サッシは高性能樹脂サッシ+トリプルガラス。断熱は付加断熱仕様となります。なお、G2→G3は100万円程度のコスト増となりますが、EN HOUSEの冷暖房費シミュレーションの結果、差額は年間3000円台しかないので、性能差ほどのコストメリットはあまりありません。この地域において、EN HOUSEの仕様がいかにバランスが取れているかということだと思います。 HEAT20 G3 はとにかく少しでも快適に住みたい方のみお勧めしております。

パッシブデザイン

さて上記に基本性能をご紹介しましたが、温熱環境というのはいわゆる断熱性能だけで決まるものではありません。「パッシブデザイン」が何より重要だと考えています。「パッシブデザイン」 とは 「自然エネルギー」つまり太陽の光や、熱、風、そして植栽等を最大限に活用・調節して、快適な住まいづくりを目指すものです。 エアコンに頼らず、心地よい風や光、そして外の自然をどのように感じることができるか、当社が一番大事にしていることです。

熱交換式セントラル24時間換気システム

高気密高断熱の家でもうひとつ重要な要素が換気です。建築基準法において24時間換気システムは義務化されていますが、ほとんどの住宅は第3種換気という給気口と24時間換気扇の組み合わせによる換気が採用されています。しかし、高気密高断熱のレベルが上がるほどに、給気口から外気と同じ気温の空気が入ってくることによる温熱環境へ与える影響が大きくなってしまいます。そこで、EN HOUSEでは、全熱交換型のセントラル24時間換気システムを採用しています。熱交換式というのは、外気を取り入れる際に熱交換という仕組みで室内の温度に近づけた空気にするというものです。このことにより、室内に近い温度に調整された新鮮な空気のみを取り入れることが可能となり、換気による外気温の影響を受けづらくなるのです。なお、キッチンのレンジフードは同時吸排気型という仕組みを採用しています。

SDGs(持続可能な開発目標)

なお、当社では、持続可能な開発目標(SDGs)に基づき、環境性能の高い住宅やより良い住環境の提供を通し、特に

「3.すべての人に健康と福祉を」

「7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに」

「8.働きがいも経済成長も」

「11.住み続けられるまちづくり」


の指標を主に

「365日を感じる心地良い暮らし」

を実現していきたいと考えております。

※断熱計算はホームズ君「省エネ診断エキスパート」を使用しています。
※断熱計算協力:おりなす設計室  https://www.orinasu-design.com/

SHARE

PAGE TOP